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2人の運命
週明けの月曜日、麻里は学校のため剛志は1人でブログで収入を得ていた。裕貴とも疎遠になり頼れる人がいない。剛志は週末にでも麻里の両親に挨拶に行く予定でどんなことを言おうか入念に原稿を考えていた。
「麻里さんと結婚させてください」
「麻里さんをお嫁にください」
ーーーーーーーーーあああぁぁ
剛志は頭を抱えながら丸めた失敗作の紙がゴミ箱に溜まっていく。
一週間後、剛志と麻里は麻里の両親の元へ挨拶に行く。
剛志は緊迫した面持ちで体が棒のようだ
麻里は元親子が結婚していいものだろうかとまだ疑問を抱いた。
「ただいま」
麻里が剛志を連れ家へ帰ってきた。
麻里の両親が笑顔で迎えてくれ、剛志は改めて自己紹介をする。
今日の昼ごはんは麻里の母手作りの肉じゃがだった。4人は席につき、麻里の父は笑顔で剛志に話しかける。
「麻里のことは好きかね?」
麻里の父は少し緊張しているようだ
剛志はハッキリと答えた
「好きです。特に優しいところが」
『麻里さんと結婚させてください』
剛志は思い切って麻里の父に頭を下げてお願いした。それに対して麻里の父は
「こちらこそ麻里をよろしく頼むよ」
そう言いながら麻里の父は剛志に手を差し伸べた。剛志は両手で麻里の父の手を握りかたい握手を交わした。
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