26人が本棚に入れています
本棚に追加
剛志は麻里の方を向き話し始めた
「麻里、麻里は俺の母親として、シングルマザーとして俺に尽くしてくれた。たった1人のバカ息子を......ありがとう母さん!! 母さんは俺の母さんの記憶を残して生きるか俺の嫁として麻里として生きるかどちらを望む?」
剛志は麻里に問い詰める。
それに対して麻里は
「キスをして親としての記憶が消えるなら私は剛志の奥さんとして生きることにするよ。絶対に幸せにしてよね」
麻里は2度目の人生をも剛志と一緒に生涯を共にすることを決めた。
そして結婚式には剛志の親友、裕貴の姿もあった。あれから裕貴と剛志は仲直りをしていた。
実は裕貴はあの時、剛志に気づいていてわざとあんな酷いことを口にしたのだ。そうすればきっと剛志は行動に移すと裕貴は分かっていた
親友だからこそ自分を犠牲にして剛志に幸せを掴んで欲しかったのが裕貴の本性だった。
そしてついにキスの時が訪れる。
剛志は麻里にだけ聞こえる声で
「ありがとう母さん これからもよろしく」
と呟き唇と唇を合わせた。
その直後、麻里の記憶から良美の記憶は何一つ消えていった。
その後、良美の存在自体が消えたことには誰一人気づかなかった。
【END】
最初のコメントを投稿しよう!