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剛志は麻里の顔を見て話し始めた
「母さんは俺の母さんとしての記憶をもって生きるか俺の嫁として麻里として生きるかどちかを望む?」
麻里は数秒考えた後で答えた。
「キスして私と剛志との過去の記憶が消えるなら私は、私は、剛志の奥さんとして一生生きていきたいです......」
涙をポロポロ流したがら語った。
そしてついに結婚式が挙げられた。
そこには剛志の親友の裕貴の姿があった。
あの時、裕貴は剛志の姿を発見してわざとあんな酷いことを言うことで剛志は必ず行動を移すと分かっていたため酷いことを言って剛志の恋愛を後押しするのが本性だったのだ。
その事を正直に剛志に言ったところ剛志は和解してくれて仲直り出来たのだ。
そしてついにキスの時が訪れた。
剛志はキスする前に麻里だけに聞こえる声でこう囁いた。
「母さん、今まで女手1つで育ててくれてありがとう これからは一生幸せにするよ」
そういうと唇と唇を重ね合わせた。
その瞬間、麻里の記憶から良美の記憶は何一つ残らなかった。その直後、良美の存在自体が消えたことには誰一人気づかなかった。
【END】
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