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そう話すと、夏樹はハハッと声をあげて笑う。
「なんだよ。結局潤もパパ大好きなんじゃねーか」
潤の頬がカッと紅潮する。
「別にキライだなんて言った覚えはないよ」
「でもこのところずっと春を避けてるんだって? 春のヤツ、とうとう潤に嫌われたって落ち込んでたぜ」
「だって……」
潤は口の中でモゴモゴと、
「なんか最近、パパのベッドとかマクラの匂いとかが気持ち悪いんだもん。だからシーツは私のと別に洗ってよってママに言っただけで」
「……」
「他のこともだよ」
夏樹が無反応だったのが気に食わないのか、潤はムキになって続ける。
「パパったら仕事で帰りが遅いんだから朝は寝てればいいのに、一緒に朝ご飯を食べるんだって言って、いちいち早起きしてきてウザいしさ。
それにさくらがウチに遊びに来た日には、わざわざ仕事から帰ってきて、さくらにいい顔しようとするのよ」
「いい顔って?」
「今さくらのスマホの待ち受けが、パパの写真なの」
「……」
「まるで芸能人みたいに笑っちゃってさ。なんであんな笑顔で写真なんか撮らせるのよパパったら!」
潤は本気で怒っているようだが、夏樹は笑いをこらえていた。
「夏樹ちゃん、何がおかしいのよ」
「いいや別に……」
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