航空ショーのある日の続き

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航空ショーのある日の続き

部屋に駆けつけた秋哉は、そこでカズエの顔を見て、 「……いた」 ホッと安堵の息を漏らした。 待っててくれと伝言はしたものの、こんなに遅くなる予定ではなかったから、待ちくたびれたと、とっくに帰ってしまわれてもおかしくない時間だ。 「ごめん、待たせたよな」 秋哉は謝るが、 「ううん」 カズエは首を振ってくれる。 「ずいぶん叱られたの?」 上目遣いでそう聞いてくるカズエに、秋哉の心臓がドクンと鳴った。 「いいや、それほどでもねぇよ」 パッと目をそらしてカズエに背を向けた。 久しぶりに会ったせいか、まともにカズエの顔が見られない。 動揺を悟られないように背を向けたまま、ぶっきらぼうに秋哉は続ける。 「帰ろうぜ。家まで送る」
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