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一体どこでなにをしているのか。 仕事?本当に?毎日残業なの? それさえ、怖くて聞けないでいる。 たとえば、彼が私の知らないところで“父親”でもない“夫”でもない“男の顔”をしていたらどうしようなんてそんなことばかり考えて。 “ここ最近遅いけど、大丈夫?” “ごめん疑ってるわけじゃないんだけどちょっと心配で” “たまには一緒にご飯食べたいよ” そうやって、本音を言えたらいいのに。イライラだけを募らせて私はなにも発することのできないまま身動きが取れずにいる。 リビングに戻り、電話やメモ紙が置いてある茶色い棚の上に視線を向けた。壁掛けのカレンダーの赤い丸のついた日にちは明日だ。 私のつけたその印を彼はきっと覚えていないだろう。
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