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その姿に一瞬怯みそうになったが
頭の中で雅人の姿がよぎり
璃子は怒りと悲しみでいっぱいになった。
璃子「謝って済む問題じゃ・・・・・」
紘人「俺!!璃子が好きなんだ・・・・・」
璃子「え??」
紘人「お前のことが好きなんだよ!!!」
そう言って再び璃子を抱きしめる紘人。
まさかの告白に一瞬停止した璃子だったが
すぐにまた抵抗を始める。
璃子「いや!!はなして!!!」
紘人「ごめん・・・・璃子・・・・でも、信じてほしい・・・・」
紘人の切ない声が雅人の声と重なる。
璃子『どうして・・・・雅人さんと同じ声で・・・・』
璃子の中で広がる雅人と同じ声。
頭ではわかっていてもどうしても欲してしまう。
それは雅人に似ているからなのか、
紘人好きだからなのか
璃子にはまだわかない。
紘人「璃子・・・・ちゃんと話させてくれないか?」
璃子「できません・・・・・」
紘人「璃子・・・・・」
璃子「帰ってください!!」
腕の力が緩んだことに気が付き
紘人の胸を押しのけ
急いでアパートの階段を駆け上がった。
その姿を紘人は今にも泣きだしそうな顔で
見つめていた。
。
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