Twins~隠し事~

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ソファに2人で座ると 璃子を後ろから抱きしめた状態で お腹を撫でる雅人。 璃子「クスッ( *´艸`)もう痛みはないですよ?」 雅人「んー・・・・こうしていたいんだ。ダメ?」 璃子「雅人さん可愛いです♡」 雅人「璃子ちゃんの方が可愛いよ。」 甘々な雅人に癒される璃子は このままでいたいと心から願った。 けれど幸せな中にも過るあの出来事に 身を震わさずにはいられなかった。 璃子『だめ・・・・雅人さんに気付かれちゃう』 泣きそうになって身体が小さく震える璃子に ピッタリとくっ付いている雅人が 気付かないはずない。 雅人「璃子ちゃん?どうしたの?」 ただならぬ様子に 雅人は驚いて心配そうに声をかける。 雅人「痛いの?」 唇を噛みながら涙を流すと 雅人がそっと唇を抑えてくれた。 雅人「そんなに食いしばってないで、俺に任せな?」 雅人は再び璃子を抱きしめると お腹を温めるようにスリスリと撫で始めた。 璃子「違う・・・・違うんです・・・・」 言わなきゃいけないとわかっているのに どう伝えればいいのかわからない。 雅人「うん・・・・いいんだよ。今はこうしていよう?」 璃子「!!!」 雅人のその言葉に璃子はひどく胸が痛んだ。 雅人はもう知っているのではないかと 疑問を抱かずにはいられない言葉。 何もいわずに抱きしめてくれる雅人に 身を任せながらもモヤモヤした気持ちでいっぱいだった。 雅人はゆっくりと頭を撫でてくれていて その温かさに涙が零れる。 璃子「クッ・・・・・ウッ・・・・・」 泣いている璃子の目を隠す様に 雅人の大きな手が頭に当てられていて 彼の心の大きさに改めて気づかされた。 雅人が好きな気持ちは確かなもので ゆるぎないもののはずだった。 けれど、紘人を前に 璃子は胸の高鳴りを抑えられず 自分がどうしたいのかわからないままでいた。 。
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