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Twins~通じる想い~
璃子「・・・・フッ・・・・ウウッ・・・・・」
璃子は泣きながらも思いっきり走って
みんなのいた場所から離れ
人気のない公園に入るとトボトボと歩いた。
頭の中に先ほどの出来事が繰り返し思い返され
涙が止まらない。
璃子「何してるの・・・・私・・・・」
これまで周りに合わせて
極力迷惑を掛けずに生きてきた璃子。
こんな風に誰かに涙を見せたことはなく
自分の失態にかなり落ちこんでいた。
『面倒かけちゃったよね・・・・』
コツコツと靴音が響く公園をゆっくりと歩きながらも
璃子の気持ちはどんどん落ち込んでいく。
そのとき・・・・
梶浦「長谷部さん!!!!」
(@ ̄□ ̄@;)!!
足音に気付き振り返ると
梶浦が少し先を走ってくるのが見えた。
璃子「え?梶浦さん???」
梶浦「鞄・・・・忘れてる・・・・はぁはぁ・・・・」
璃子の鞄を預かり走って追いかけてきた梶浦は
息を切らして肩を上下させている。
璃子「え?あ!!!ごめんなさいっっ!!!」
鞄の存在などすっかり忘れていた璃子は
慌てて梶浦に謝った。
璃子『ああ~またやってしまった(;´Д`)。よりによってどうして梶浦さんが・・・・』
璃子の考えていることを
読み取ったかのように
梶浦は申し訳なさそうに答えた。
梶浦「ごめん・・・・一人になりたかったのかもしれないけど・・・・」
そして真っすぐ璃子を見つめると
少し汗ばんだ額を拭いこう言った。
梶浦「放っておけなかったんだ」
。
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