弐拾七時頃の空に。

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「警察だと…」 邦雄はハンドルを握ったまま圭二に訊いた。 「はい。だからこのまま長岡に向かうのはやめろって…社長が…」 許可なく一定量以上の火薬を運ぶのは違法だった。 邦雄はハンドルを思い切り叩いた。 「クソが…」 圭二はその音に驚き、咥えたタバコを灰皿で消した。 邦雄の視界に神戸の行先表示板が入って来た。 邦雄はハンドルを切って高速道路を逸れた。 「く、邦雄さん…。何処へ…」 圭二は体制を立て直しながら邦雄に訊いた。 「ここで上げてやる…」 邦雄はアクセルを踏み込んだ。
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