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「警察だと…」
邦雄はハンドルを握ったまま圭二に訊いた。
「はい。だからこのまま長岡に向かうのはやめろって…社長が…」
許可なく一定量以上の火薬を運ぶのは違法だった。
邦雄はハンドルを思い切り叩いた。
「クソが…」
圭二はその音に驚き、咥えたタバコを灰皿で消した。
邦雄の視界に神戸の行先表示板が入って来た。
邦雄はハンドルを切って高速道路を逸れた。
「く、邦雄さん…。何処へ…」
圭二は体制を立て直しながら邦雄に訊いた。
「ここで上げてやる…」
邦雄はアクセルを踏み込んだ。
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