弐拾七時頃の空に。

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屋上に居た六人はコンクリートの上に座り込んで酒を飲んでいた。 「って事は、彩華さんは風俗のお姉さんなんですか…」 安田は彩華の持つ紙コップにワインを注ぎながら訊いた。 「そうよ。何よ、風俗嬢がワイン飲んじゃいけない訳…」 「そんな事無いっすよ…。ドンドン飲んで下さいよ」 安田は更に彩華のコップにワインを注ぐ。 「じゃあお前はその胡散臭いネットワークビジネスをやってんのか」 進藤は広川の肩を叩く。 「胡散臭くないですよ…。失礼だな…」 広川は怪訝な顔で進藤に言う。 「まあ、良いじゃないか…。新しい事ってのは受けれられにくいモンだ。頑張れよ」 進藤も焼酎を飲みながら大声で言った。 「俺たちも飲みましょう」 岩井は彩華と一緒にやって来た男の肩を抱いて、二人で乾杯していた。 その時だった。
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