カースト上位の隠しと賭け事。

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カースト上位の隠しと賭け事。

 キーンコーン……と告げる授業終了を告げる鐘が鳴る。  その音で我に返った。どうやら、いつの間にか寝ていたようで、ノートには歪な黒い線が縦横無尽に駆け巡っており、いかに自分が変な寝方をしていたのかを物語っていた。消そうにも下の文字を覆うように引かれていたので、ため息をついて断念した。後で誰かに見せてもらって書き直すとしよう。 「諦めも肝心」と教科書を閉じ、背もたれに寄りかかってグッーと伸びをする。流石に腕を上げて大胆に伸びをするのは、鐘が鳴った今でも教授を続けようとしている世界史担当の教師にこっ酷く叱られるだろうと思い、やめておいた。
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