えっ? 魔法陣……?

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 だが、 「そこまで言ってねえだろ。  なんてオソロシイ女だ……」 と三橋にまで引かれ、  待て待て。  これじゃ、こっちが悪党だ、と七月は思う。 「いやいや、だって、そういう勢いだったじゃない。  っていうか、そもそもなんで、悪魔を呼び出そうと思ったの?」 「既存の神や仏に祈っても無駄だったからだ」 「はい?」 「レギュラーを外すと言われたときに、神や仏に祈ってみたが、無駄だった。  新興宗教は怖いしな。  後は悪魔しかないと思ったんだ」  いや、悪魔の方が怖いと思うが……。 「ナナツキ」 と開いたページに視線を落とし、三橋が魔方陣の側で手招きをする。  なに? と訊き返すと、 「なにじゃないだろ。  なんのためにお前、連れてきたと思ってるんだ、生贄」 と三橋は言い出した。 「はい?」
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