えっ? 魔法陣……?

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 もっと他に言いようはなかったかな、と何度も考えた。  いや、言葉で逃げてどうする。  あのまま、あいつと付き合うわけにはいかなかったのだから。  もう一度、図書室を見上げ、呟く。 「俺じゃなくて、別の人間を来させて欲しかったんだがな……」  他に適任が居ないから仕方ないか。   見上げた七竈の木は風にざわめき、こちらに向かい、話しかけるように揺れていた。
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