王とは

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 それきり3者とも黙り込んでしまった。場の空気が一気に重くなる。  「……ねぇ、ツバクロー。お願いがあるんだ。」  優しいハリーがポツリと(つぶや)いた。  「はい、なんでしょうか?」  ツバクローも小さめの声で答える。  優しいハリーは、次の言葉をためらっている。俺にはなんとなくこいつのやろうとしていることがわかった。でも……。  「僕の目についている宝石を1つ、あの子に届けて……」  「それはだめだ!」  優しいハリーの言葉を強引に(さえぎ)る。大声を出したせいで場の空気がピリついた。それでも、ここで声を出さずにはいられなかった。
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