2人の幸福な王子

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2人の幸福な王子

 夜の博物館は暗く音のない世界。  そんな空間に一人ポツンと残されると自分の心の声ばかりが耳に響く。  (俺の選択は正しかったのか? 俺は誰かを救えたのか? あいつは、この結果に後悔していないか?……)  気がつくと俺は、博物館を飛び出してあいつのいる公園に向かっていた。  確かめたかった。  国民は、オリヴァーは、あの少年は、ツバクローは、あいつは、そして俺は——。  今、幸せになのか?
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