王とは

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王とは

 像になってから1ヶ月が経ち、俺は優しいハリーとツバクローがいる生活に慣れつつあった。  だが1つ気になることがあった。  「なぁ、あそこの家の子どもがまた泣いてるぞ」  「そうだね。ここのところ毎日泣いているし、心配だなぁ……」  学校が終わる時間になると、この広場は下校中の子ども達で溢れかえる。みんなが騒いだり、遊びながら帰る一方で、1人だけいつも泣いている子どもがいた。  「どうやらあの少年は、家が貧しいという理由で周りの子ども達からいじめを受けているようです」  ツバクローが優しいハリーの肩からすっと現れて説明を入れる。
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