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2.厚手の鍋にサラダ油を熱し、材料を炒めます
ーー始まりはいつからだろう。
私はいつから、目で追うようになっていたんだろう。
どうせ考えたって無駄なのはわかってる。あーあ、「あなたは今、彼に恋に落ちました!」なんて天使か妖精が降りてきて教えてくれたらきっと楽しいんだろうな。
まぁ、そんなことはありえないんだけど。サンタクロースも妖精も、魔法使いだっていない。22歳にしてもう今更信じてるなんて言えませんよ。でも、いるって考えた方が楽しいでしょ?
私は楽しいか楽しくないかで物事を決めてしまう癖があるから、未だにサンタさんに手紙を書くし、ものを無くした時は妖精にイタズラされたと考える。
とにかく私がセンパイに興味を持ち始めのかはいつかわからない。この興味が恋なのかどうかさえわからない。ただ、センパイのことを知りたい、もっと話してみたい、何が好きで何が嫌いで、何を考えているのか、すごく興味をそそられる。
そうだ、あの日。去年のあのライブの日は、確実にセンパイのことしか考えていなかった。というより、考えさせられた。
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