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脱衣所で服を脱いで鏡を見ると、やっぱり酷い顔をしていた。化粧を落とさないまま寝た時の顔の不潔さは、雑巾並みだってどこかで聞いたことがある。ひー、今の私、雑巾じゃん。あれ、髪留めどこに置いたっけ。
慣れた手つきでクルクルと髪をまとめ、ふと首に視線を落とすと、赤くて小さな痕がある。下着を外す。赤と黒のレースの下着。ちょっとだけセクシーなお気に入りの下着。全て取ると、胸にも同じ赤い痕。肩にも、腹部にも。小さな赤いものが所々にぽつりぽつりとある。それは、昨日のことが夢じゃないと私に訴えかけている。
ーーあぁ、私、やっぱりやっちゃったんだ。
小さく息を吐いて、勢い良くシャワーを出した。
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