正直な気持ち

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正直な気持ち

俺は親友が考えたゲームを聞いて少しイラッとした、多分顔に出てたと思う 「冗談だよ‥怖い顔すんなよ」 冗談でも済まされないぞ? わかってる? 「あっ!もう学校つくから、ここで失礼する!」 そう言うと走って行った、逃げんなコラ!? 俺はすぐに後を追った 「あの野郎どこ行った?」 逃げられた‥‥ 足は早いな、あの野郎、仕方なく靴を履き替え教室に行く (沢北さんいないかな?) あたりを見渡したがまだいないようだ やはり急に告白したのは不味かったかな? いやいや、そんなはずは‥ 「星川君」 「うわっ!?」 急に後ろから声かけないで! 一体誰だよ‥‥沢北さん!! 俺は勢いで尻餅をついた 「‥‥大丈夫?」 大丈夫じゃないです、好きな子が話しかけたからビックリしただけです 「今から屋上これる?」 屋上?告白の件か! 「‥‥はい」 「それじゃあ来て」 屋上で話そうと言うことか、悪くない ホームルームまで時間あるから全然オケ 「‥‥星川君はさ」 屋上についてまもなく彼女が話始める 「私の事、好きで告白したの?」 「もっもちろん!」 好きじゃないと告白はしない 俺はすぐに答えたが彼女の顔は何故か少し暗い 「どうして‥‥私なの?」 「えっ?」 「私よりもっと良い人いるじゃない?なんで私なの‥」 なんでって言われても、そりゃあ 「そりゃあ‥‥好きだから」 「‥‥」 「それに沢北さんは可愛い‥‥」 「可愛くない!!」 言葉を発している途中、彼女が叫んだ あれ?俺、なんか怒られるようなこといった? 「いや!沢北さんは」 「可愛くない、私なんか全然」 「なんで‥‥」 理由を聞くと彼女は口を開いた 「だって私、毎日馬鹿にされるから」 「つっ!」 「名前も変だし暗いし、それにクラスメイトからは毎日、陰で悪口も言われる!そんな私なんか、ちっとも可愛くも何ともない‥‥」 下を向いて泣いていた ‥‥泣いてる!ちょっとまって! 「沢北さん!落ち着いて!」 「私なんか‥‥私なんか‥」 これどうすれば良いの!? えっと、えっと‥‥えぇぇい! 「沢北さんは可愛いよ!!」 気づいた時には彼女の両手を俺は掴んでいた 「美人だし、良い匂いするし、クールで頭も良くて、それからそれから‥‥」 もう、どうにでもなれと思いながらも彼女を見つめ 「沢北さんに惚れた俺が言うから間違いない!他の誰でもない沢北さん本人が好きなんだ!」 「‥‥!!」 あたりが静まり返る‥やべ、間違えたかな 「あのっ、沢北さん?」 彼女が静かになった ドン引きされたのか心配するのも束の間 「ありがとう‥‥」 「えっ?」 「ありがとう、星川君‥‥」 ありがとう、彼女は笑顔でそう答えた その時の笑顔は今でも忘れない
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