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「今回は傑作だから、コマーシャルとファミ通に宣伝を依頼しようと思ってる。これで、ヒットしたら、俺、ソミーは辞めて、ゲーム会社を起業しようと思う」
いつもより、ビールを飲むペースが速い橘さん……。
それほどの傑作ができたのだろう。
「杉瀬、俺がゲーム会社を起業したら、仕事を手伝ってくれないか?」
かなりアルコールが入って、いつもの紳士的な姿と反する、グデっとしてる橘さん。
「デイレーダーで資金は貯まった。俺、勝負に出る。杉瀬、俺についてきてくれ」
橘さんはゲーム会社を起業する事が、夢だったらしい。
「……少し、考えさせて」
橘さんの起業についていきたい気持ちはある。
でも、……わたしは、即答できなかった。
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