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（芝わんこのくじが…！！）
そこには、栞が大好きなキャラクターが、ぬいぐるみや、クッション、マグカップなどになつて、陳列棚に並べられている。
そういえばくじ始まるって、ツイッターか何かで告知を見ていたのに、うっかりしていた。
栞は可愛らしいものが大好きだ。今も、無表情故に、他の人には全く伝わらないであろうが、棚の一番上に鎮座した芝わんこぬいぐるみの無垢な瞳に、キュンキュンしている。
（ほ、欲しい…）
実家暮らしの専門職。趣味も恋人もいないとくれば、お金は貯まり放題だ。実際、ワンルームマンションが買えるくらいの貯金はある。
つまり、一番くじをオトナ買いすることなど、彼女には余裕なのだ。
（…よし！）
何枚買えば当たるだろうか。陳列棚の商品の残り数を目測で数え、狙いのB賞の当たり本数を、ポスターで確かめる。
確率を瞬時に計算してから、栞は（よし！）と意気込んで、レジに向かった。
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