自分とは真逆の人

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「23枚ください」 大量の、けれど微妙に中途半端な数の注文に、レジの女の子は不思議そうにしながらも、枚数分のくじをくれた。 ドキドキしながら、三角形の端を慎重にめくる。 すると、一枚目になんと、B賞の文字があった。 「おめでとうございます」 なんと、一枚目で狙っていたぬいぐるみがゲット出来てしまった。 (当たっちゃった…) けど、くじはまだあと22枚。 栞は、残りのくじも黙々とめくり続ける。D賞C賞E賞D賞D賞…そして、12枚めでもう一度B賞が出た。 「おめでとうございます」 再びレジの女の子に言われる。 最上段を占領していたぬいぐるみが2体、栞の手に渡された。 他にもC賞やらD賞の景品、21個。レジの人が必死にレジ袋に入れてくれたのを持とうとした瞬間。 「すげー! と思ったら八森さん?」 突然、声をかけられて、栞の胸は大きく跳ね上がった。
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