花園学園の怪談話

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 西校舎への道。結衣達が進むその先100メートルもない場所には古い倉庫がある。  その倉庫の前。 「うあっ、ああああああぁぁぁぁぁああっ……」  二手に分かれる道の真ん中で一人の男子生徒の声が響く。  男子生徒は腰を抜かし、震える体を必死に後退している。怯える目は今もなお倉庫の中、左手で押さえる右腕からは血が滲み流れていた。 「大丈夫か!!」  気づいて慌てて駆けつける結衣。  どうやら先程の悲鳴は目の前の男子生徒のもので、周りには他に誰もいない。しいて言えば結衣たち同様、彼の声に集まってきた生徒くらいだ。  その生徒も今や興味を無くしたのか、己の用へと忙しそうに散っていく。 「た、助けてくれ!  変な生き物が!!」 「まままま、まさか本当に西校舎のカマイタチがで、出たのかい!?」 男子生徒は結衣たちに気がつくなりすがる様に助けを求める。その様子にビクリと体を震わす輝琉。 「そ、そうだ、それだ! 西校舎のカマイタチだ!! 頼む助けてくれ」
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