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私は、今日、どうして、好子が、私に会いたいと言ったのか、ようやく理解した…
つまり、好子は、私に味方になってもらいたいのだ…
おそらく、そのために、私に会いたいと、米倉を通じて、言ってきたのだ…
私は考える。
「…高見さん…」
「…ハイ…なんでしょうか?…」
「…高見さんは、兄と結婚する気はある?…」
ストレートに、好子が訊いた。
好子の、日本人形のように端正で、色の白い陶器のような顔が、私を見据える。
私は思わず、息を呑んだ。
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