11人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「…好子さんは、正造さんが好きなんですね…」
私は言った。
私の言葉に、眼前の好子が素直に頷いた。
私はそれを受けて、単刀直入に訊く。
「…どうして、好子さんは、正造さんが好きなんですか?…」
「…どうしてって?…」
好子が私の質問に面食らった。
「…血の繋がった、兄弟でも、好き嫌いは、誰でもあります…好子さんは、どうして、正造さんが好きなんですか? もっと言えば、正造さんと、同じ母親を持つ、澄子さんは、どうして嫌いなんですか?…」
好子が、私の質問に絶句する。
固まった…
最初のコメントを投稿しよう!