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あまりも、露骨と言うか、ストレートな私の質問に、どう対応していいか、わからない様子だった。
しばしの沈黙の後、
「…以外だった…」
と、ポツリと、好子が漏らした。
「…以外? …なにが、以外だったんですか?…」
「…高見さんが、気が強いというか…そんなにストレートに訊いてくるとは、思わなかった…」
好子の言葉に、私は苦笑する。
「…たしかに、澄子と正造兄さんは、同じ母親で、私と新造とは、母親が違う…」
好子がここで、いったん区切った…
「…でも、私と正造兄さんは、同じ雰囲気を持っている…澄子とは違う…」
好子が、澄子の名前を口にするときは、言葉に力が入った。
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