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昨夜も同じように、彼女は通り魔に襲われ、泣き崩れる僕の前にこの男が現れた。そして、時間を戻してくれると言ったのだ――
事実は無くならない、彼女は死ぬ――。だけど、その日一日をなかったことにしてくれると――
もう一度、彼女と、過ごせると――
最期の一日を、何度も繰り返せると――僕の寿命が続く限り――
男はそう言った。僕は頭がおかしくなっていたのだ冷静になんて考えられる状況じゃなかった。彼女を生き返らせたくて――
「頼む、彼女を――」
生き返らせてくれ!
僕はにぃっと笑みを浮かべる男に懇願した。
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