そして同じ朝が始まる

18/18
前へ
/18ページ
次へ
 目が覚めるとカーテンが揺れていた。どうやら窓を閉め忘れてしまったらしい。ここ数日寝付けなくて星空を見ていたせいだ。眠ったのは確か明け方、午前三時ごろだったと思う。  窓が、開いている――  僕ははっとした、スマホを開いて日付を確認した。 5月25日――  僕は蛍さんが時間を戻してくれたのだと気が付いた。これは、一度きりのチャンスだ。  僕は今夜、彼女を絶対に一人にはしない――  僕はこぶしを強く握りしめた。これからやってくる残酷な運命を変えるために、僕は三度目の今日(・・・・・・)を迎える。 終
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加