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「リュウくん?ルル?」
いつもと同じ午後3時。
あたしはいつもと同じ場所を訪れたけど、そこにリュウくんの姿はなかった。
チャリーンという鈴の音だけはきこえて、あたしの足に擦り寄ってくるルル。
「ルル.......リュウくんは?」
昨日のリュウくんの言葉にもしかしたらもう会えないのではないかって不安はあった。
でも、本当に会えなくなるなんて、そんなの思っていなかった。
いや、思いたくなかった。
「.......あれ?」
ルルの首輪に見慣れないものが挟んであった。
「.......これ?」
ルルの首輪からそれを抜いてみると一枚の紙。
最後に書いてある「リュウ」の文字に慌てて、最初から文字を読み始める。
──はるちゃん。急にいなくなってごめんね。信じられないかもしれないけど、俺の話信じて欲しい。
そんな文章ではじまっていた、リュウくんからの手紙。
「なに、これ.......」
こんな最後だなんて、聞いてないよ。
毎日会えると思ってたよ。
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