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「あれ、はるがまたここからでてきたぞ」
走り出すと、今日も出くわすふたり。
「杏ちゃん、しゅーちゃん」
昨日あれから、ふたりと話して、今日は学校でもずっと一緒にいてくれたふたり。
このふたりとの出会いは、リュウくんがくれたものだとおもって、大切したいと思ってる。
「はるちゃん、ここになにかあるの?」
「うん、猫が.......」
「へー!猫か!はるちゃん猫が好きならこれあげるよ!」
杏ちゃんが、一枚のチケットをあたしの手に乗せる。
「おい、それあげたらお前兄貴に怒られんじゃねーの」
しゅーちゃんがまた呆れたような顔になる。
「だって猫好きな子にあげたほうがいいじゃん。お兄ちゃんは猫好きでもあたしは普通だもん!」
「これ、杏の兄貴の個展なんだ。こいつの兄貴、カメラマンなんだよ」
あたしが戸惑っていることに気づいたんだろう。
しゅーちゃんがチケットについて説明してくれる。
「へぇ.......カメラマンかぁ.......すご.......」
チケットに映る写真を見て、言葉が途中で止まってしまった。
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