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 いつも変わらない朝。  教室に入ると拡がっている、いつもと同じ光景。 「おはよう」 「おーっす」 「今日サツカ遅刻だって」 「いつもじゃん」「ねー英語の宿題やってきた?」  夏服の白い波の合間から、ルネが、おずおずと笑いかけてきた。 「おはよう、シオン」  ルネとそれからちょっと話しながら、手が何気なく自分の左耳たぶに触れてしまう、耳の裏には、控えめにかちりと『イヤーエイク』が装着されていて、それが固いケシ粒のように指の先に当たる。  いろいろあった、これを付けてから。
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