第1話 プロローグ

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第1話 プロローグ

第1話 プロローグ 一番「大切」なもの… 志を持ち日々目標に向け精進していること、長く年月をかけて積み上げて来たこと、愛する人そして共に過ごす時間、その人を想う気持ち…。 なによりも愛していた大切な人を捨てて、自身の夢に向かうことは罪に値するものなのだろうか。その選択の「戒め」が未来に用意されているのが運命なのだろうか。それが自分の求めるものの代償ならば目標など持たない人生の方がマシではないか。。 後悔しない人生など無いという。必ず後悔に至る人生を送ることの怖さをどう受け止めよう。夢を諦める怖さ、夢を追い大切な女性(ひと)を失う怖さ。。 「あの時は帰らない、あの時には戻れない。」 もし「運命」が人の未来を支配し自身の判断や決断が無意味な出来レースであるならば、成功も失敗や失うものも、大切な人との別れや死を迎えても、涙を流し悲しむことさえ滑稽ではないだろうか。 「運命を信じない。」 一度きりの人生が「運命」と定められているなんてもったいない。自分の判断で自分の意思で道を切り開くことも許されない人生に意味はあるのだろうか。たとえ人生を賭けた大きな夢や目標に向かう自分と、死ぬほど愛した女性(ひと)を思うがためにその夢を諦めた自分、どちらにしても人生の選択肢は自分で決めるからこその人生ではないか。。 「人を愛することは出来ても、愛されることは望むことしか出来ない。」 大人の恋には、冷静な判断と自分を持ち続けることが必要である。されど人を本気で愛する思いは盲目であることを「愛する時間」が動き出してから初めて知ることになる。 人は一人では生きていけないと言うが、そんなこともない。一人よりも愛する人と生きて行くことの方が幸せに人生を過ごせると言うこと。しかし自身の夢を追うことに盲目となって、それに気付いた時には既にかけがえのない女性(ひと)が存在していないこともあり、それを後悔しても時は戻らない。 「人は生きるためのエネルギーを愛する人から与えられている。」 神様は「越えられない壁は与えない」と言うが、そのリクエストには応えられない自分がいる。それを越えずに背負い生きて行く人生が決して悪いものとも限らない。 本気で愛する女性(ひと)を失った壁を乗り越えることが残された人生を豊かなものと誰が決めたのだろう。姿形が無いにしてもその存在をセンシティブに心に感じ共に生きて行くこともまた我が人生であり幸福と思う。
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