2/3
前へ
/13ページ
次へ
目を開ける そこは真っ暗闇で、 なにも見えない。 体も動かせず、 ただボーッとある一点を見つめる ふと、男の子が目の前に現れた。 知らない子だ 声を掛けようにも、声が出ない 焦点の合わない目で無表情に ただ、そこにいた ピシャリ 「え?」 声が出た でもそれどころじゃない 目の前にいた男の子に赤い液体が被り、 私は、あることに気付いた 私の血だ。 手足は無くなり、ダルマのようになっている 男の子は、焦点の合わない目はそのままに 涙をポロポロと零す 私は、何故か慰めなければそう思い、 ないはずの手を動かそうとする。 刹那、痛みが走り、 呼吸が出来なくなる ヒュッ そう息を飲み込むと また意識が落ち、 耳が痛くなるような 高い音が聞こえると同時に 幼い声で "ごめんなさい" と泣く声が聞こえた
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加