夏の始まる頃

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バーベキューも終わり後片付けを する。 解散するまで、おのおので時間を 過ごした。 静香は何も言わないけれど、美緒の そばにずっといてくれて、健斗や菅原くんは冗談をいい楽しませてくれる。 美緒もその楽しい時間を壊さないよう皆で笑いあう。 解散して家に着き部屋に入る。 ベッドに倒れこむように身をなげだした。 はぁー……。重たいため息をついた。 涼馬先輩の彼女… 綺麗だったなぁ… 二人でいる姿を思いだす。 瞼の裏に残っている、その残像が ぼんやりと流れていく。 普段私と接してる涼馬先輩とは 全然違って大人の雰囲気で彼女に 対しても落ち着いた感じだった。 そんな二人を見て胸がざわざわとなり心の中心がぎゅうと縮こまり呼吸するのも辛い。 つぅぅーー…… 美緒の瞳から大きな雫が溢れた。 涼馬先輩が好き… 気持ちは伝える勇気はないけど どんな形でも先輩のそばにいたい。 先輩と後輩の関係がいいのかも しれない。 心に言い聞かせた……。
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