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ふたつの想い
年が明けて涼馬は会社を辞める決断をした。
そして、内藤係長に時間をとってもらい会社を辞める事を伝えた。
何度も引き止められたが、自分のこの年齢で今しか挑戦出来ない事として内藤係長に自分の気持ちを話した。
最後に内藤係長は残念そうに「わかった」と辞表を受け取ってくれた。
「涼馬、いつでも戻ってこいよ」
涼馬の背中をパーンと気合いだと言って思い切り平手が飛んだ。
いてー。内藤係長…力入れすぎ
あまりの痛さにイラッとさせた。
「あ、そしたら盛大に送別会やるからな」
内藤係長の目は湿っぽさを感じさせながら、涼馬に背中を見せて去って行った。
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