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焼けつくような夏の日差し、雲一つない青々とした空、潮風がむせかえるくらい暑い風を運んでくる。
美緒は照り返す眩しい太陽の光を手で隠すようにして、海の遠くを眺める。
「今日は絶好のサーフィン日和だね」はしゃいだ静香が海の方を眺めていた。
美緒は日焼けしないように、日焼け止めクリームを肌に滑らせながら、
本当だね、と笑う。
先輩達はサッカーだけでなく、夏はサーフィンもやっているみたいで
バーベキュー始める前にサーフボードを持って来た人達は海に入っていった。
美緒と静香はサーフィンをやっている涼馬先輩達を目で追う。
「あっ!健斗が波にのまれた」
健斗が波に揉まれ浮上してきた姿を見て、静香はけらけらと笑い転がる。
美緒は涼馬先輩の姿を探し、パドリングしながら波に乗り海面の波を掻き分けるように走っていく姿を
目に焼き付けるように見ていた。
隣にいた静香が美緒の腕をクイクイとしながら
「やっぱり涼馬先輩はカッコいいよねー」ちらりと美緒を見る。
「うん、カッコいい」涼馬先輩の姿を瞳をキラキラさせながら追い、呟く。
その美緒の姿にーー
静香が……
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