最終章

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何度も涼馬に電話をかけているうちに携帯の電池がなくなってしまった 最悪な事に、電気もガスも水道がストップした。 地震の直後にバスタブに水を貯めていた。 美緒は急いで車で充電出来るようにと電気屋やコンビニへ走る。 すると店の前には長蛇の列が出来てて、考える事はみんな同じだった。 充電器や乾電池卓上型コンロやガスボンベ、懐中電灯は売り切れてしまっていた。 そしてガソリンスタンドまで渋滞していた。 まだまだ寒いがファンヒーターは停電しているから使えない。 せめて反射板ストーブがあれば良かったのにアパートなのでファンヒーターに決めてしまっていた。 これってヤバイんじゃないか? なんとか水と菓子パン、カップラーメン、ロウソクを手に入れてアパートに帰える。 車に乗っている間ラジオを聞く。 津波は涼馬の家の地域にも来ていた。 涼馬…… なんとか連絡を取りたい。 目の前に公衆電話があった。 そうだ!携帯がダメなら公衆電話から…… 公衆電話にも長い列が出来ている。 あっ……電話番号は携帯に登録したままでメモして残してなかった。 携帯はもう動かない。
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