最終章

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 この日、涼馬は仕事は休みだったけど店長に急遽手伝って欲しいと言われて店に来ていた。 「店長~ 手伝いが終わったら俺、速攻で帰りますから」 このまま居たら休みじゃなくなると拗ねた顔をして店長に言う。 「あぁ、ごめんな。頼めるの涼馬しかいなくて…」苦笑いして、ごめんと顔の前で手をあわせた。 何故かその日は店長しか店に居なかった。 「その代わり明日は休みでもいいぞ」 休みでいいと聞くと涼馬は嬉しそうに笑顔を見せた。  午後になり店の外に出て、海の方を見て空を見上げた。 空がいつもと違うように見える。 しばらくして帰ると店長に伝え、車に乗り込み走り出した。  車は走っていると地鳴りが響き激しく車が揺れて止まった方がいいと判断し脇道に寄せた。  地震?ちょっと大きくないか? いや、ちょっとどころじゃない。 揺れが段々と激しくなり、車ごとウォンウォンと揺れた。  店にまだ店長がいるのを思い出し、地震がおさまったところで涼馬は店に引き返した。
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