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オフシーズン
冬の間はサーフィンもオフシーズンではあるが、たまにサーフショップに顔を出す涼馬…
サーフショップの店長とは長い付き合いでもあり、暇な時は店の手伝いをしたりしていた。
店長が涼馬に声をかける。
「なぁ、最近は加奈子とは、どうなってる?」
やっぱり聞かれたか…
涼馬は「付き合えないと加奈子に気持ちを伝えたんだけど、なかなか納得してもらえない」
困ったように頭をかいて苦笑いする。
「そうか…最近、加奈子も情緒不安みたいで見ていて危なっかしい、でもお互いに同じ気持ちでいれないなら辛いな」
「俺が悪いんだ、中途半端に付き合うから…話すると泣いてしまって、話ができないんだ」
ふぅーっとため息をつき、どうしたらいいのかわからない顔をする。
「気持ちを伝えたのなら、後は加奈子が納得するのを待つしかないんじゃないか?」
「涼馬も変なところで真面目だからな…」苦笑いする店長
「そうだ、実はうちの店で今度はサーフボートだけでなく、ジェットスキーの方もやってみようかと…」
「ジェットスキー?なに?面白そうなんだけど…」
「だろ?それに伴って店員を増やそうかと思ってて、どうだ?涼馬やってみないか?」
「え?俺が…今の仕事を辞めて?」
「そうなるかな…無理にとは言わないちょっと考えてみてくれないか?」
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