夏の始まる頃

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夏の始まる頃

美緒は移動してから新しい仕事を 覚えるものの、失敗することもあり、そんな時は涼馬先輩がフォローしながら、仕事も段々こなせるようになってきた。 食堂で食事をしている時、同期の 高橋静香に涼馬先輩の事を話した。 「頭をわしゃわしゃは隙あればやられるし、視線があえば変顔して笑わせる。そうかと思えば私のほっぺをむにゅっとして笑うんだ。」 なんか最初はカッコいいと思ったけどイタズラ少年みたいで… 涼馬先輩が美緒をからかわれて、どうしたらいいのか、わからないと頬をほんのり赤くさせる。 「まぁ…そういう事をするのは、美緒が可愛くてしょうがないんじゃない?」静香がニヤニヤと鼻で笑う。 他人事だと思って…美緒はぶつぶつ言いながらおにぎりを頬張った。 「そういえば、来週の土曜日にサッカーチームで海でバーベキューするって健斗が言ってた」もちろん美緒も行くよね? 美緒と静香と健斗は同期で、 健斗も涼馬先輩のいるサッカーチームに入っている。 涼馬先輩の同期の先輩が、人数が多い方が楽しいから、健斗は誘って来てと言われたらしい。 涼馬先輩も来るんだ、どうしようかな…悩んでいると、静香は美緒の返事を聞く前に「参加で話しておくねー」と笑い決めてしまっていた。
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