8・忍び寄る影

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そして私達は、私達の意図を肩に乗せて、一通りの冒険の品を揃えた。  その間、警戒をしていた私に変化の予兆を感じることは出来なかった。  あまり長く警戒していると、気が立ってストレスが溜まるので時々気を抜いていたけど、怪しい動きはなかったので、私もすっかり気が抜けきって、正直飽きてきた。 「ひとまず情報収集の続きしよ」  私が気の抜けた顔でぼそりと呟くと、「気、抜きすぎやで」とリアに注意されて、頭を深く落とす。 「さっきから皆さん、なにをされてるんですか?」  クィートくんがきょとんとした表情で、3人の顔を見回した。  シエラは少し視線を外したまま、知らないふり。  リアは「なんもしてへんよ」と自然に返す。  私は便乗するように「してないしてない」と頭を縦にふる。 「みなさん、不自然ですよ? 僕に何か隠し事がありますね?」  これにはリアも驚いた様子で、おっとりと静かな印象ではあるが、勘が鋭いのは伺える。 「ほんまのとこいうとね――」  リアが口火を切って、私はつい喉を鳴らす。 「あんたから嫌な気配感じるねん」
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