ー 要注意事項『リアル版』 ー

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ー 要注意事項『リアル版』 ー 今週火曜日から左胸が重く感じていた。 左肩から胸迄も、肩凝りとは違う重みと若干の痛みが有った。 我慢できない痛みでは無いが、変に痛い! 「またまたかよ?」 「食生活も塩っけがある奴は控えているし、野菜中心の生活なのになぁ~」 翌日は胸が重い。 そのまま掛かりつけの総合病院へ駆け行った。 事前にレントゲン撮影検査。 レントゲン技師が即座に、循環器内科へ連絡していた。 「莉乃塚さん、今看護師が迎えに来ますから、そこのベットで横になって居て下さい」 そのままベットで横になる。 程なく看護師が車椅子を引いてやって来た。 「莉乃塚さん・・・生年月日を西暦で仰って下さい」 「莉乃塚 志賀斗 195X年◯月◯日」 「ハイ、ありがとうございます、このまま手術室に向かいますね~!」 「あの~矢張り心筋梗塞・・・ですか?」と不安顔の私。 「ええ、詳しくは先生からお話がありますよ!」 テキパキと事務的に話す看護師。 そのまま手術室へ! 手術室中部屋で看護師が「上着下着、それとジーンズを脱いでこれに着替えて下さい」と渡された手術着。 ジーンズを脱いで上着下着を脱いで「ハテ、パンツはどうすんだっけ?」 前回の手術は腕からのカテーテル手術だった。 そのままパンツを履いて手術着に着替えた。 看護師が「着替えましたか?」と入って来て、手術着の確認。 たった3メートルの距離も車椅子で移動した。 手術室に入ると、医師はもう、スタンバイ状態、看護師も心筋梗塞専門のベテラン看護師2名が手術執刀着を着て待っていた。 看護師が手を添えて特製手術用ベットへ寝かされる、特製手術ベットは高さ約1.5メートルの高いベット。 階段を登ってベットに横になる。 手術着の紐を開けててパンツ一枚状態。 執刀医師から簡単に説明された。 「あのですね~~左心房の手前の血管が二ヶ所詰まって居ます、後は・・右側も少し詰まり状態ですね~~!」 「よって、これからカテーテル手術を致します!」 「それでは、手術を行います!」 看護師と補助医師が「お願い致します!」と声合わせて言った。 私の寝てる特製ベットからベルトが出てきて、そのまま固定。 「莉乃塚さん、今日は股の付け根からカテーテルを入れますね~!」と看護師。 そのままパンツを脱がされ、バリカンで毛を刈られた。 股間部分は綺麗にバリカンで剃られた。 もう、恥ずかしいとかなんとか、そんな気持ちはホトホト無い程緊張して居た。 執刀医師が看護師に「ピストル・・・そうだなぁブピバカインを◯◯CC!」 「チクリ」と軽い痛み。 5分程で麻酔は効いて来たらしい。 「それではオペを開始します!」と執刀医師。 私はベットに固定されて麻酔をしてるから下半身に感覚は無い。 聴こえるの、カチャカチャと手術器具の音だけ。 「カテーテルを入れますね~莉乃塚さん!痛かったら言って下さいね!」と看護師が私の耳元で言った。 執刀医師はモニターを見ながらカテーテルをドンドンと入れて行った。 上半身にカテーテルが入って行くと、とてつもない違和感を感じる。 身体の中を、グッと押される感じ! なんとも言いようが無い違和感! その間ベットの上のX線マシンが左右に動く。 「ハイ、入りましたよ、莉乃塚さん!」 「モニターを観て下さい、ここが詰まって居ます!」とモニターに矢印マーク。 「ステンド!お願いします!」執刀医師が看護師に言った。 またまた、身体の中を押される違和感! 「ハイ、ステンド入りました」 「圧着!」と執刀医師は補助医師に言った。 補助医師は専用モニターを、観ながらカウントダウンを開始。 「圧着5・4・3・2・1圧着!」 モニターを、観ると、血液がパァ~と毛細血管まで広がって行くのがわかる。 これを、後2回! 相変わらずX線マシンは私の身体の上を左右上下と動いている。 それと同調して、私のベットも動く。 「ハイ、終わりましたよー莉乃塚さん!」 「まだ麻酔が、効いてますから、もう暫くこのままでね」と看護師。 その間執刀医師が、手術内容を説明した。 「今回3ヶ所にステンドを入れました、現在、莉乃塚さんの心臓は1/3が壊死してます、これ以上また、詰まりが出た場合はペースメーカ手術になります!」と告げられた。 「先生・・・壊死って、もう復活はしないんですか?」と私は医師に聞いた。 「残念ですが、壊死してますので、復活する事は有り得ません!」 「これより、激しい運動は心臓に圧迫を掛けますので控えて下さい、軽い散歩などをして心臓に負荷を少しづつ与えて鍛えてください」と医師は事務的に言った。 「食事に関しては後から栄養士が病室に伺いますので詳しく聴いて下さい」と看護師が医師の背後から言って来た。 病室に看護師が車椅子を押して帰った。 その後栄養士が来て、冊子を渡され、これからの栄養指導となった。 栄養士は一生懸命に話しているが、私の頭には先程の執刀医師の言葉が頭から離れなかった。 (1/3が壊死かぁ~!) (こりゃあんまり長くはね~なぁ~俺は!) そんな事が頭の中を、グルグルと回って居た。 二日が立ち、本日退院となった。 朝ナースセンターに行って、「風呂を浴びて帰りたい」と話した。 ここに入院してからもう3日は風呂に入って居ない。 頭など脂でベットリ状態! 看護師から風呂の鍵を渡されて風呂で頭から足の先まで洗った。 頭など、2~3回も洗わないと脂が落ちない程。 脚を開いて手術の後を見たがポッンとシミの如く小さな点でしか無かった。 風呂から上がって暫くしたら看護師が請求書を持って病室に来た。 請求金額「30万5千円」 看護師が請求を渡しながら「お昼ご飯はどうしますか?」と聴いて来た。 「あー結構です!ありがとうございます」私はとにかくここから出たかった。 そのまま帰り仕度をして会計に行きカードにて精算。 4日間止めてあったバイクで、私は帰った。 その後の経過。 散歩などをしても、イヤ家の階段を昇り降りしても呼吸は荒く、安静にして居ても呼吸は荒くなって居た。 (本当長くはね~なぁ~俺は!)とつくづく思う今日この頃です。 ー 要注意事項『リアル版 』ー END
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