第2話 出会い

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第2話 出会い

 そう、さっき言った通りカイルはもともとは私のストーカーである。この点についてカイルに語らせると必ず事実と乖離したことを言い出すから私が説明しようと思う。  私、ライラは一年ちょっと前の、28歳のときに子供ができなかったことを理由に離婚した。そのあとは、離婚の際に元旦那からもらった手切れ金で、地方に引っ越しこの屋敷を買って一人でひっそり暮らしていた。私は大学で語学を習っていたから、結婚していたときからぼちぼち翻訳の仕事をしていて、離婚してからもその翻訳の仕事を続けて生計を立てていた。  もう結婚の話はこないだろうし、仕事も在宅仕事だ。屋敷からたまに買い物に出るぐらいの静かな生活を送っていたし、これからもそれが続くものと思っていた。  ところがである。買い物に商店街へ出て、屋敷へ帰ろうとしていた道中で、突然声をかけられた。 「好きです! どうか僕を恋人にしてもらえませんか!」  小太りの青年がいきなり目の前に現れ、そう言い出したのだ。この青年がカイルである。
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