あれから…

1/7
188人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ

あれから…

「話があるから、今度会おう…」 あれから、廉から幾度も連絡が来たけど若菜はラインを開く事もしないし、電話がきても出なかった。 最後にお店で撮った写メを見ながら 「ごめんね。」胸がぎゅうと締めつける。 手術をする為、入院していた。 手術は2日後に行われる。 手術は無事に終わるのか? その後はどうなるのか? 不安な気持ちになるー。 若菜のスマホが振動したー 表示を見ると優衣からだった。 …優衣に何も話してなかった…… 通話が出来る待合室へ移動する。 画面をスライドさせると…… 「若菜?今、どこにいるの?」 何て言おうか考えていると優衣が はぁ…っと一呼吸して、震えた声で 「入院してるって若菜のお母さんから聞いて…病気の事も…なんで言ってくれなかったの?」ぐすっぐすっと鼻を啜る。 お母さん言っちゃったのね…… 「うん。言わなくてごめん…心配かけると思って言わなかった」震える声を押さえながら伝えた。 「そう…どこの病院?」 「○○総合病院」若菜は知られてしまったからか諦めたようで病院の名前を伝えた。 「廉が…れん、がっ… 若菜と連絡がとれないって…」 あっ…!スマホの向こう側から 優衣の声が聞こえたと思った瞬間 「わかな!」廉の声が響いた。 「どうして…」 「どうしてじゃない。連絡が取れないし、家に行ってもいない。俺の電話に出てくれないから優衣に頼んで連絡を……」 廉……ごめんね…… 「今から行くから」 「ダメ、来ないで……」その言葉は 廉には聞こえなかった。 優衣の声が聞こえた。 「若菜、ごめんね。なんか廉が必死に頼むから……」 「ううん。こっちこそ、ごめんね」 その後は、優衣に病状の事を話して 心配しないでと話をした。 優衣…本当にごめん。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!