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直弥が世を去って六年。冬に近い命日に七回忌が行われた。
もし、彼が生きていたら四十歳。だが、その日は永遠に来ない。勇矢は、自分だけが年齢を重ねる寂しさを感じていた。
遺影の従兄は六年前からまったく変わらない。
穏やかな笑みを浮かべた優しそうな表情。かすみがカメラを向けた時の笑顔だと聞いている。愛する妻を見る時の幸せそうな笑顔だ。
何年経っても勇矢は心の痛みを感じていた。従弟の彼でも辛いのだから、かすみの心の傷が癒えているとは思えない。
だが、あれから六年。七回忌を節目にと勇矢は考えていた。年齢も節目だ。
もし、拒絶されたら……それでも構わないと、勇矢は直弥との約束を果たそうと思った。
勇矢はかすみを自宅マンションに招いた。
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