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「やっぱりね……そんな気がしてたよ。
かすみちゃんは勇矢をすごく頼ってたからね。いいと思うよ。きっと直弥も喜ぶはずだから」
勇矢はかすみと本家を訪れた。かすみは本家に住んでいる。最初に挨拶に行くのは当然だ。
勇矢の言葉を聞いた遼雅は、微かに苦笑しながら言ってきた。
彼は、弟と従弟の約束が、かすみと勇矢の結婚と気づいただろう。だが、何も言わなかった。
「勇矢が本気なのは訊くまでもないけど、かすみちゃんもいいんだね」
近所に家を建てた翔真家族も同席している。勇矢からの連絡を受けて知らせたようだ。彼の確認にかすみはためらわずに頷いた。
「はい。勇矢さんが傍にいてくれて、私や紘基のために何かをしてくれるのを見てるうちに……
でも、そう思うたびに、直弥さんに申し訳なくて」
直弥への想いが、勇矢に対する感情を抑えていたと分かる。
「かすみさん。今も直弥を想ってくださってありがとう。でも、もう七回忌も済んだわ。これからは貴女の幸せを求めてもいいのよ。
私たち、かすみさんと暮らせて嬉しかったから、縛る形になってしまったと思っているの。ごめんなさいね。
でも、紘基や貴女とずっと一緒にいたくて……」
直弥の母親の言葉に、勇矢は首を振った。
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