第一章 満開のヒマワリ-真夏の思い出

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 ***  本人たちは隠れて育てているつもりだったが、成長すれば、当然事情は明らかになる。  庭師が不審を持って報告したので、二人の計画は簡単にバレてしまった。  勇矢がいつものように本家へと行って、ヒマワリの世話をしようとしたが、直弥が出てこない。  (早く来てないのにな……)  不思議に思った少年がインターフォンに声を掛けると、伯母が(こた)えてきた。すぐに出てきて、勇矢は従兄(いとこ)の部屋へ連れていかれた。  普段とは違って伯母は黙っている。不安に感じながら勇矢はついていった。  そして、部屋に入ると、直弥は半分泣きながら勇矢を見てきた。  「直弥……」  急いで従兄の傍へ行くと、伯母の尚子(しょうこ)がソファを指さした。  「ここに座りなさい」  いつもは優しい伯母の厳しい声に、勇矢もびくびくしながら直弥の横に座った。
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