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あたしはソワソワしながら授業を終えて、美鳥君の元へ向かう。
美鳥君は、女の子にも男の子にも囲まれていて、声をかけにくいなと思っていたら、唐突に目が合った。
「あ、ユカリ。今日は俺と一緒に帰るんだったな。悪いな。待たせて」
「ううん、いいよ。今日の服もかっこいいね」
「あーふつうの赤いパーカーだし……。一応ブランドものだけど……金沢のほうがおしゃれだろ」
「ううん、美鳥君は美鳥君で似合ってるから、十分かっこいいよ!」
美鳥君は、そう言われてにこやかにほほ笑む。
「どうも、ユカリも今日も似合ってる」
「あ、ありがとう!」
舌をかむ勢いであたしは言った。
そして、美鳥君は立ち上がりスポーツブランドのカバンを手にした。
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