二話

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「ラ、ラーメン……」 (音とか汁とか結構難問なやつ……)  でも、着飾らないところもいいな、と思ってしまう。あばたもえくぼっていうか……。 「おいしいラーメン屋、安いし量も多いし。味も調整できるし……」 「いいんじゃないかな」 「女子的にはよくないのはわかってるけど……ユカリにはさ、普段通りの俺見てほしいなって思って」 「……うん」 (なんか、嬉しいなあ、そういう気持ち)  あたしは心が温まるのを感じながら、ほほ笑んだ。その後は、どんなラーメンがおすすめなのか、美鳥君は熱く語っていた。  こうしてると、普通の男の子だなって思う。いくらモテても、人気者でも、一人の人間なんだなって。
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